助成金(雇用関係助成金)は、従業員の処遇や職場環境の改善を図る場合などに申請し、それぞれの助成金に定められた要件を満たすと支給されます。
また、助成金は、融資とは違い返済不要のお金です。ここでは、助成金のメリット・デメリットを紹介いたします。
1、助成金のメリット
助成金のメリットは、次の点が挙げられます。
①返済不要のお金であること
助成金は、融資とは違い返済不要のお金です。
従業員の処遇や職場環境の改善、従業員の職業能力の向上など、事業の継続や発展にとって必要な施策をしていくときに活用できます。
それぞれの助成金に定められた要件を満たしているかどうかを審査され、要件を満たしていると認められれば、支給を受けることができます。
②人事労務管理面の整備につながる
助成金を申請する際には、ほとんどの助成金で、就業規則、雇用契約書(労働条件通知書)、出勤簿、賃金台帳といった書類が必要になります。
これらの書類を準備することは、自社の人事労務管理の体制を見直すことになり、今まで人事労務管理に関することがおろそかだった場合、体制の整備につながります。
人事労務管理の体制を整備することは、労使間のトラブル防止、法令遵守といった観点からも企業存続のため必要なことです。
③人材の確保につながる
助成金は、従業員の処遇や職場環境の改善を図る場合、従業員の職業能力の向上を図る場合などに、支給を受けることができます。
それらの施策は、従業員が定着しやすい環境をつくることとなり、人材の確保につながります。
2、助成金のデメリット
助成金のデメリットは、次の点が挙げられます。
①助成金は返済不要のお金ですが、要件を満たすためには費用がかかります
助成金の要件を満たすためには、新しい制度を導入・実施するなど、今までしていなかったことをしなければならず、それには費用が発生します。
また、就業規則等にその制度に関する規定を設けた場合、就業規則等に定める以上、継続して実施していかなければなりません。
つまり、導入・実施時だけでなく、継続的に費用がかかる可能性が高いということです。
②助成金の受給までの期間が長く、スケジュール管理が重要
助成金の申請は、事前に計画の届出、計画の実施、申請という手順が必要になることが多く、計画の届出ができる時期や支給申請できる期間が決まっています。
支給申請の期間を過ぎてしまうと申請することができません。計画の届出から支給決定までの期間が長く、スケジュール管理が重要です。
③手続きや支給を受けるための要件が複雑
助成金は、種類が多く、政府の政策に合わせて廃止・新設も含め頻繁に内容が変更になります。
そのため、手続きや支給を受けるための要件に関し、最新の情報の確認が必要です。
提出書類も多く、計画の届出時、申請時、それぞれ必要な書類は異なりますので、それぞれどんな書類を準備する必要があるのか、把握しなければなりません。
また、不正受給を防ぐため、要件や審査が年々厳しくなってきています。
当事務所では、初回のご相談につきましては、無料で対応いたします。どうぞお気軽にご相談ください。
助成金に関するご相談はもちろんのこと、計画の届出から支給申請までサポートいたしますので、ご安心ください。