核家族化、少子高齢化が進む現在では、先祖代々のお墓を一族で守っていくという意識は薄れてきているのではないでしょうか。
遠方にある先祖代々のお墓の管理ができない、お墓の継承者がいない、子供たちにお墓の管理の負担をかけたくないなど、様々な理由で、お墓の引っ越し、墓じまいを検討される方が増えてきています。
ここでは、お墓の引っ越しのメリットとデメリットについて紹介いたします。
1、お墓の引っ越しのメリット
例えば、お墓の引っ越しのメリットには、次のようなことがあります。
①遠方にある先祖代々のお墓の引っ越しのケース
お墓の引っ越しを検討される理由のひとつに、「遠方にある先祖代々のお墓の管理ができないので近くの墓地に移したい」というものがあります。
この場合、遠方にある先祖代々のお墓を墓じまいし、近くに新しいお墓を建立して移転することが考えられます。
遠方の墓地から近くの墓地へとお墓の引っ越しをするわけですから、お墓の管理がしやすくなり、お墓参りにも行きやすくなるというメリットがあります。
これは、供養するためには大きなメリットとなります。
②納骨堂や永代供養墓へお墓の引っ越しをするケース
お墓の引っ越しを検討される理由のひとつに、「子供たちにお墓の管理の負担をかけたくない」というものがあります。
子供たちにお墓の管理の負担をかけたくない場合、元のお墓を墓じまいし、納骨堂や永代供養墓を移転先としてお墓の引っ越しをすることが考えられます。
納骨堂や永代供養墓へお墓の引っ越しをするケースでは、お墓の管理が容易又は不要になり、お墓参りをしたいときは納骨堂や永代供養墓へ行くことができるというメリットがあります。
2、お墓の引っ越しのデメリット
お墓の引っ越しにはメリットだけでなく、気を付けなければならないこと(デメリット)があります。
①事前に、霊園や寺院などの元のお墓の管理者への相談が必要です。特に寺院の「檀家」である場合は、事前の相談が大切です。
②先祖代々のお墓の引っ越しの場合、親族も関係してくる問題です。事前に親族間の意見調整をしておいたほうが無難です。
③近くに新たにお墓を建立し移転する場合、お墓というものは残りますので、ご自身の後は誰にお墓を守ってもらうのか、継承者の検討も必要です。
④お墓の引っ越しに要する費用の負担は大きな問題です。
お墓の引っ越しのためには、お墓の撤去・墓地の原状回復など墓じまいに要する費用、移転先のお墓建立に要する費用、法要のお布施などが必要となります。
元のお墓が寺院墓地であれば、慣習として今までの管理のお礼が必要になるでしょう。